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Copyright©Rin Kubota
初めて会おたんは、中2の時やった。
夏休みに大阪の謙也の家に数日泊まりに行ったとき、集まってくれた子らの中におった。
(ああ、そうそう、四天の部長白石ともその時初めて会ったんやったな。)
男ばっかり、なんや気色悪いやんて言うたら女の子も呼ぼうってテニス部の女子マネ3人とその親友やていうて一緒に来た子。
それが凛やった。
周り見た目も行動も活発なマネージャーの中におって、なんやちょっとおとなしい目の子なっちゅーんが第一印象。
自分はマネージャーなんて表舞台向いてないねん、四天の図書室の住人やねん、なんて言うとるような子やった。
とにかく本が好きやっちゅうから何を読むのかと聞けば、推理小説と恋愛小説が好きやと、これまた両極端なこと言われて、ひっくりかえりそうになってもたわ。
俺は恋愛小説マニアやったから、話が合うて、それ以来謙也のとこ行って凛がおったら、なにやらそんな話に花咲かせたっけ。
凛は謙也とこに行けば、大概会えたけど、当時は謙也の彼女っちゅーわけやなかった。
ああ、そうそうマネージャーって言うたら明るうて可愛い子が多いけど、うち氷帝のマネーージャー、これがまた毎年べっぴんさん揃いやったわ。
そんで、あれや、生徒会。
これもまた跡部が筆頭やろ。ごっつ頭ええ上、べっぴんな子が多かったな~。
そう、特にあきちゃんな。
ごっつ可愛いうえに明るうて、面倒見のええ子で、中学やっちゅーのに英語も堪能ときてる。
あれは、遠征行った時やったか、あきちゃんがボランティアで会場入りしてて、
謙也の奴が、すかさずあきちゃん見て
「さっきちょっと話したんやけど、あの子ええなあ。彼氏はおるんか?」て聞いてきよったもんな~。
謙也のこっちゃ、同じ学校やったらあのままイケイケで押しとったかもしれへんな。
その後も何度か会う機会はあったし、俺と会おたら、あきちゃんのこと口にしとった。
結局、大阪東京っちゅーんもあるしな、何っちゅーこともないままやったけど、こういう形で「付き合う」やて、おもろいもんやな。
・・・・それにしても、まさか。
ま、まさかて言うたらあかんけど、あの頃は、あきちゃんが跡部の嫁さんになるやて思いもよらなんだ。
第一跡部が大卒してすぐ結婚するとは思わんかったで。
ほんま何に付け跡部には驚かされっぱなしや。
そういえば、謙也が高3の終わり頃に初めて
「遊び友達やないで、彼女できてん」て言うてきよって、一体どんな子やって聞いたら、それが凛やて言うやん。
謙也はあれでいて結構モテて、可愛い子からよう告られてるって、四天のマネージャーから聞いとったし、とにかく驚いた。
今更っちゅーか・・・普段もあんまり謙也と凛が横に座って仲良おしとるとこも、こんなに会おてたかて、ちっとも見んかったし。
どっから見ても、ただの友達の友達ちゅー風にしか見えんかったから、何で凛と付きあうようになってんて率直に聞いたら、あいつ、
「なんちゅーんかな?一緒におってみな、解らんのとちゃうかな」って、よう意味のわからん返事。
何やそれっ、おまえの好みのタイプと、えらいかけ離れてへんかって聞きなおしたら
「ああ、あいつな、絶叫マシーンはめっちゃ好きやねんで。意外とあれ乗られへん子多いんや。
俺らユニバ(USJ)パスかて買うて、もうかなり行ってるし。いつ行ったかてむっちゃおもろいで。
あんな、ちまこいのに走るんかて早いで。ちゃんとついてきよる。」
って、デートで何で走ることあるんや?意味わからんで。
「おまえ、絶叫マシーンに乗れるかどうかで、彼女にしたわけちゃうやろ?!」
て思わず言うてしもたん覚えてるわ。したら、
「凛はな~何て言うんか、飯食おうと思っ時に茶碗なかったらめっちゃ困るやん?その茶碗みたいな。
う~ん、そやな、空気みたいなとか、ほらよう言うやんけ。そんなんやな。」
おまえは、年寄りか。
「空気」て、歳食った夫婦の関係とかでよう言うやっちゃがな・・。
それ高校生の恋愛?
「まあ要するに有るのんが当たり前、せやけど無かったら俺にとっては、ごっつい困るもんなんや」と、ぬかしよった。
全く・・・。おまえ。。。それホンマに本物やて言うこちゃないか・・・。
スピードと天然の明るさ、勘のよさがおまえの取り柄やっちゅーんを、よう知ってるつもりやし、凛みたいな,なんちゅーか、言い方悪いけど、つかみどころ無いような、本好きやなんてタイプの子が一番おまえには似合わん思とった。
いや・・・ちゃう。
ちゃうわ。
あいつの好みがどうどか、そんな事どうでもええ、ハッキリ言うて興味ない。
俺や。
俺の話や。
謙也のとこ行くたび凛に会おてた俺が・・・会いに行ってるんは謙也やのおて、いつからか凛になってしもとったっちゅー・・・それだけの話や。
あの子は特に美人やて訳でも目立つ訳でもないけど。
何やろな。
そう・・確かに。。。。空気なあ・・・有るんが当たり前。目立たんけど無かった困る・・・か。
ふっ・・ほんま、笑えるなあ、氷帝の天才と呼ばれて、クールガイ。
恋愛小説好きで、女の子の扱いもそれなりのつもりでおる俺が、遠距離で、ちんまい女の子に片思いかいな・・・。
身長150センチ、きゃしゃな頼りなげな子に。
いや・・・頼りないて言うんや無いんか・・・ちゅーて、頼れるて・・わけでもない気もするけどなあ・・・。
恋愛小説、こんなけ読んでても出てこんような登場人物。。。
あの子が笑ったらごっつグッと来たな。
どないかして、笑わせたいと思える子。
一回だけ、謙也が急用で、おられへんからって凛を呼んでくれて、大阪の府立図書館に案内してもろた事あった。
あの時だけは2人きりやったな。
高3の冬。
まだ謙也が凛を自分の彼女やと言う前や。
よう考えたら、あの時、話した話、俺の事ばっかりやった。
無意識にアピールしとったんやろか、俺?
・・・もし、あの時あのままもうちょっと、自分で気ぃ付いててハッキリと押しとったら・・・?
あかん、やっぱり笑えるわ。
凛て、話しは正直上手やないわ。聞き上手ではあるけどな・・。
しかし・・・考えたら、俺て、凛のことホンマ知らんなあ。あの子自分の事あんまり言わんし。
しゃあのに気になったんて、何やこれ。
謙也の彼女になったて聞いた時に・・・えらいショックやったなぁ。
なんでやねん?なんで凛なん?て思たっけ。
これと思ったらガンガンつっぱしる謙也に、流されたんやないんかて思て見たりしもした。
あかんあかん、考えすぎや俺。
謙也ら見てたら幸せそうやし。
まあええねんけどな。
あ~あ、なんやねん、ただの欲求不満か俺は。
しょーもな。
跡部もアイツ、生徒会で、いつもの調子でガンガン一人突っ走ってやっとる様でいて、めっちゃ、あきちゃんを頼りにして甘えとおったな。
跡部て、何でも自分でこなしてまうやっちゃ。
それが「おい、あき」って始終呼んどったもんな。
あきちゃんをコキ使こうてるようで、あれ頼っとんねんな。
俺にはハッキリ解かっとったわ。
結局あきちゃん一筋で手放したく無おて結婚したんも間違いない。
けど、あいつ自身はあいかわらずのモテっぷりや。
まあ、何だかんだ言うたかて結構真面目やからな。
浮気は無いと思うけど、あきちゃんからしたら、心配が無いといえば嘘になるやろなあ。
ちゅーか、俺こんなとこまで来てもて・・一体何やってんねんやろか?
ソファに座ってそないなこと思いつつ、窓の向こうを見てみたら、えろう、ええ天気やないかい。
せっかくの天気や、ちょっと出てみるか。
「は~。やってもたもん、しゃあない。
それに、受けたもんも、しゃあないちゅーこっちゃ。
さてと、ほな、いってみよか。。。」
自分で掛け声かけて立ち上がり、帽子と上着を手に取った。
「おっと眼鏡やな。。。ん~~どないしよ。
まぁ、気休めやけど・・・変装がてら外しとこか・・・」
眼鏡は胸ポケットへ入れとこ。
ドアを開いたら、廊下の先からえらい日差しが入ってきてた。
うわ、眩しいなあ。
俺も、ええ女の子見つけんとあかんな~。
もう決まった彼女の一人くらいおったかてええわなぁ・・。
って俺まだ若いやんけ。・・・あかん、いかん一人突っ込みばっかりなるわ。
あほくさ。
もう、何でもええわ。
さ、行こっ。
~ to be continued ~
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あとがき: 今回は侑士のみです。。。
侑士を通して2組のカップルのバックグラウンドがわかったのではないかしら?
プロローグを書いた時に、景吾の親友としてどうしても話のなかに入れたくて、
登場させてしまった侑ちゃんなんですが、そのまま退場させるのは、もったいない(笑 と!!
で、そのまま、キーパーソンとして残ってもらいました。^^
次回は、いよいよ入れ替わったカップルのデートからはじまります。
気長にお付き合い下さいね~~~。^^
MUSIC BY YUUSHI OSHITARI, "PLACE OF MY HEART" & "MEBACHIKO"
6 件のコメント:
今、凛ちゃんとこで読んできたとこ!
この侑士の歌、初めて聴いたかも!
すごいいいね~。
侑士の歌って、ちょっと「イロモノ」系しか聴いたことなかったんだよね(笑
★シュウちゃん★
いいでしょ~~!!
この曲は、「結晶」っていうアルバムに
入っているのよ。^^
>侑士の歌って、ちょっと「イロモノ」系
ははは!! 確かにそうだよね!!
あの『声』だし~~!!
ヘッドフォン厳禁ヴォイス~~!!(笑
だらだら、書きまくってすまんですな~。
もう最後に取り掛かりました。どうなってもゆるしてね(笑)
シュウ、曲は送ってあげるよ~!
★りんちゃん★
>どうなってもゆるしてね
おおお!!!
どうなっても・・・@@
もう最後に取り掛かってるなんて
やっぱりりんちゃんは仕事早いな~~^^
私も寝てばかりいないで、頑張らないと!!!(笑
だって、謙ちゃんとの事考えてると、妄想しすぎて眠くなるんだも~ん。(爆
かき回しがね~~難しいよ。ユウシを生かしたいと思うと。止まってます。。。明日はゆっくりやりたい思う~~。今日はもうだめだわ・・
でもうちはりっちだけど甘さがないんで、もうよっとシロップでもかけたほうがいいかも・・・ってあちゃん怒るか~~だって腕組んだだけだよ(笑)
★りんたん★
>ユウシを生かしたいと思うと。止まってます。。。
そう、どこに入れるか微妙かもしれない。。。
>りっちだけど甘さがない
ははは!! プリティーウーマンのくせに~~!!
もう、シロップでも蜂蜜でもどば~~っと、この際、かけちゃってもいいよ。^^
私は無理やりかけようと頑張ったのだけどね。
これがなかなか難しいのよ。
あのキャラが甘甘になるかどうか・・・。
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